格安SIMの通信速度は本当に遅い?遅くなる時間帯と対策を解説

格安SIMにすると、通信速度が遅くなる。

そんな話を聞いて、乗り換えを迷っている人もいると思います。

格安SIMは、いつでも通信が遅いわけではありません。

ただし、MVNOの格安SIMでは、昼休みなど多くの人が一斉に通信する時間帯に、データ通信が遅くなることがあります。

格安SIMの通信速度で大切なのは、最高速度を見ることではなく、自分が使う時間帯に必要な通信ができるかどうかです。

Web閲覧やLINEが中心なら問題を感じない場合でも、高画質動画や大きなファイルのダウンロードでは速度の差を感じることがあります。

格安SIMは本当に通信速度が遅い?

格安SIMだから、常に通信速度が遅いわけではありません。

朝や昼、夜で速度が変わることもあります。

特にMVNOでは、利用者が集中する時間帯にデータ通信が混雑しやすくなります。

反対に、利用者が少ない時間帯なら、普段のWeb閲覧や動画視聴で不便を感じないこともあります。

そのため、「格安SIMは速い」「格安SIMは遅い」と一括りにするのは難しいところです。

通信会社、利用する回線、地域、場所、時間帯によって実際の速度は変わります。

格安SIMの通信速度が遅くなる理由

多くの格安SIMは、MVNOと呼ばれる通信事業者が提供しています。

MVNOは、ドコモやau、ソフトバンクなどの通信回線を利用してサービスを提供します。

ただし、大手キャリアとMVNOでは、データ通信を利用者へ提供する仕組みが同じではありません。

MVNO側で利用できる通信容量に対して利用者が集中すると、混雑して通信速度が低下することがあります。

道路に例えるなら、同じ道路でも車が少ない時間はスムーズに走れますが、多くの車が集中すると渋滞するようなものです。

格安SIMでも、利用者が少ない時間帯と多い時間帯では通信速度が変わることがあります。

格安SIMにすると電波が弱くなるわけではない

通信速度と電波の強さは、分けて考える必要があります。

MVNOの格安SIMは、大手キャリアの通信回線を利用しています。

たとえばドコモ回線を利用する格安SIMなら、基本となるサービスエリアはドコモ回線に準じます。

そのため、格安SIMにしたからという理由だけで、基地局から届く電波そのものが弱くなるわけではありません。

違いが出やすいのは、利用者が実際にデータ通信するときの速度です。

「アンテナ表示は十分なのにWebページの表示が遅い」という場合は、電波が弱いのではなく、通信が混雑している可能性もあります。

格安SIMが遅くなりやすい時間帯

格安SIMで通信速度の低下を感じやすいのは、多くの人がスマホを利用する時間帯です。

特に注意したいのが昼休みです。

12時前後は、仕事や学校の休憩時間にスマホを使う人が増えるため、MVNOでは通信が混雑することがあります。

また、朝夕の通勤・通学時間や夜間なども、利用者が増えることで速度が低下する場合があります。

ただし、すべての格安SIMが同じ時間に同じ速度になるわけではありません。

事業者や地域、利用する回線、その日の利用状況によって変わります。

どのくらいの通信速度があればいい?

必要な通信速度は、スマホで何をするかによって変わります。

Webページを見る、LINEでメッセージを送る、SNSを見るといった使い方と、高画質動画を見る使い方では必要な通信量が違います。

動画を見る場合は、YouTubeが公表している推奨速度がひとつの目安になります。

動画の画質 YouTubeが案内する推奨速度
360p 0.7Mbps
480p 1.1Mbps
720p HD 2.5Mbps
1080p HD 5Mbps
4K UHD 20Mbps

※YouTubeが案内している、おおよその持続的な推奨速度です。

スマホで720p程度の動画を見るなら、必ずしも数十Mbps、数百Mbpsの通信速度が必要というわけではありません。

一方、4K動画や大容量ファイルのダウンロードなどでは、通信速度が速いほど待ち時間を短くできます。

オンラインゲームはMbpsだけでは判断できない

オンラインゲームでは、通信速度だけを見ても快適さは判断できません。

ゲーム中に送受信するデータ量そのものが大きくなくても、通信の遅延や安定性が重要になるためです。

速度測定アプリなどでは「Ping」と表示されることがあります。

Pingは、通信相手との間でデータが往復するまでの時間を見るための数値です。

通信速度が十分に出ていても遅延が大きかったり、通信が不安定だったりすると、オンラインゲームでは操作の反映が遅れることがあります。

そのため、「3Mbps出ているからゲームも快適」のように、通信速度だけで判断しないほうがよいでしょう。

格安SIMの通信速度が遅いと感じたときの対策

Wi-Fiを利用する

自宅や職場などでWi-Fiを利用できるなら、モバイル回線の混雑を気にせず通信できる場合があります。

動画視聴やアプリのダウンロード、OSのアップデートなど、通信量が多くなる作業はWi-Fiを利用すると効率的です。

動画の画質を下げる

通信速度が十分に出ていないときは、動画の画質を下げることで再生しやすくなります。

たとえばYouTubeでは、1080pより720p、720pより480pのほうが必要な通信速度は低くなります。

スマホの画面サイズなら、状況に応じて画質を下げても十分見やすいことがあります。

大きなダウンロードを混雑時間からずらす

アプリや大きなファイルをダウンロードするなら、昼休みなど利用者が集中する時間帯を避ける方法もあります。

急ぎでなければ、自宅のWi-Fiや混雑しにくい時間帯にまとめてダウンロードするほうが快適です。

慢性的に遅いなら通信会社を見直す

毎日のように自分が使う時間帯で通信が遅く、使い方を工夫しても困るなら、契約している通信サービスそのものを見直す方法があります。

同じ「格安SIM」でも、通信環境はすべて同じではありません。

また、通信速度を特に重視するのであれば、大手キャリアや大手キャリアのオンライン料金プランまで含めて比較したほうがよいでしょう。

大手キャリアと格安SIMの違いについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

大手キャリアと格安SIMの違いをわかりやすく比較!乗り換え前に知っておきたいこと

速度を重視するなら契約前に何を確認する?

格安SIMを選ぶときに、広告に書かれた最大通信速度だけを見ても、実際の使い勝手は分かりません。

最大通信速度は通信規格などから示される理論上の数値で、いつでもその速度が出るという意味ではありません。

自分がよくスマホを利用する時間帯に、どの程度使えるのかを考えることが重要です。

特に昼休みに動画を見る、テザリングで仕事をする、大きなファイルを扱うといった使い方をするなら、混雑時間帯の通信状況を重視したほうがよいでしょう。

反対に、自宅ではWi-Fiを使い、外出先ではLINEやWeb閲覧が中心なら、最高速度の高さをそれほど重視しなくてもよい場合があります。

デュアルSIMで2回線を使う方法もある

スマホによっては、2つの通信回線を設定できるデュアルSIMに対応しています。

物理的なSIMカードとeSIMを組み合わせる方法のほか、対応機種では2つのeSIMを利用できる場合もあります。

たとえば、普段は料金の安い回線を使い、もう一方の回線を予備として用意しておくといった使い方ができます。

ただし、2回線を契約すればその分料金もかかります。

通信速度対策のためだけに必ず必要なものではありませんが、仕事などで通信手段を確保しておきたい人には選択肢のひとつです。

格安SIMの仕組みを知っておくと選びやすい

格安SIMそのものの仕組みやメリット・デメリットについては、こちらの記事でまとめています。

格安SIMとは?仕組みやメリット・デメリットを初心者向けに解説

初めて格安SIMを検討する場合は、通信速度だけでなく、料金やサポート方法も一緒に確認しておくと選びやすくなります。

まとめ|格安SIMは常に遅いわけではない

格安SIMは、いつでも通信速度が遅いわけではありません。

ただし、MVNOでは昼休みなど利用者が集中する時間帯に、データ通信が遅くなることがあります。

大切なのは、最高速度の数字だけで判断しないことです。

Web閲覧やLINEが中心なのか、高画質動画を見るのか、テザリングやオンラインゲームを使うのかによって、必要な通信環境は変わります。

格安SIMは、自分がよく使う時間帯に、必要な通信ができるかどうかで選ぶ。

これが、通信速度で格安SIMを選ぶときの基本です。