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スマホ用の充電器を見ると、「20W」「30W」「65W」などの数字が書かれています。
このW(ワット)は、充電に使う電力の大きさを表します。
数字が大きいほど高出力な充電器です。
ただし、スマホの充電では、W数が大きければ大きいほど速くなるわけではありません。
スマホ側にも、受け取れる電力の上限があるからです。
スマホ用の充電器は、最大W数の大きさではなく、自分のスマホが必要とするW数を満たしているかを見るのが基本です。
充電器のW(ワット)とは?
W(ワット)は、電力の大きさを表す単位です。
スマホの充電器では、
- 5W
- 20W
- 30W
- 45W
- 65W
- 100W
といった数字をよく見かけます。
この数字は、その充電器がどのくらいの電力を供給できるかを見る目安になります。
たとえば、最大20Wの充電器より、最大65Wの充電器のほうが大きな電力を供給できます。
ここだけを見ると、65Wの充電器を使ったほうがスマホも速く充電できそうです。
実際にはそうとは限りません。
充電器が65Wを出せても、スマホ側が20W程度までしか利用できなければ、65Wすべてを使って充電することはありません。
充電器が出せるW数と、スマホが実際に使うW数は別です。
WはV(ボルト)×A(アンペア)で決まる
充電器を見ると、WだけでなくV(ボルト)やA(アンペア)が書かれていることがあります。
それぞれ、
- V(ボルト):電圧
- A(アンペア):電流
- W(ワット):電力
を表します。
電力は、次の計算で求められます。
V(電圧)×A(電流)=W(電力)
たとえば、
5V × 1A = 5W
です。
5V × 3Aなら15W。
9V × 2Aなら18Wになります。
昔のUSB充電器を見ると、「5V 1A」のようにW数ではなく、電圧と電流だけが書かれていることもあります。
その場合でも、VとAを掛ければ、おおよその電力を確認できます。
充電器の「最大20W」は何を意味する?
充電器に「最大20W」と書かれていても、接続した機器へ常に20Wを流すわけではありません。
20Wは、その充電器が対応する条件の中で出せる最大の電力です。
実際に使われる電力は、接続する機器によって変わります。
たとえばUSB PDによる充電では、充電器とスマホがそれぞれ対応している条件を確認して充電します。
スマホが必要とする電力が小さければ、充電器の最大出力より小さな電力で充電されます。
つまり、
「最大20W」とは、つないだ機器へ必ず20Wを流すという意味ではありません。
充電器側が対応できる最大値と考えると分かりやすいです。
スマホ側にも受け取れるW数の上限がある
充電速度を考えるときに重要なのが、スマホ側の上限です。
充電器だけ高出力にしても、スマホが利用できる電力を超えて充電速度が上がるわけではありません。
たとえば、スマホが20W程度までの充電に対応しているとします。
そこへ最大65Wの充電器を接続しても、スマホが65Wで充電されるわけではありません。
スマホが利用できる範囲で充電します。
反対に、同じスマホへ最大5Wの充電器を接続すれば、今度は充電器側の出力が足りません。
スマホにはもっと大きな電力を受け取れる能力があっても、充電器が5Wしか供給できないからです。
この関係を理解すると、充電器選びがかなり分かりやすくなります。
スマホが必要とするW数より小さな充電器では性能を生かせず、必要なW数を満たしたあとは、充電器のW数だけを大きくしても速くなるとは限りません。
65Wや100Wの充電器ならもっと速くなる?
20Wより65W。
65Wより100W。
数字だけを見ると、大きいものほどスマホを速く充電できそうです。
しかし、スマホが利用できる電力には上限があります。
必要な電力を十分に供給できる充電器を使っているなら、それ以上に充電器の最大W数を大きくしても、スマホの充電速度がそのまま上がるわけではありません。
たとえば20W程度まで利用するスマホなら、必要な規格に対応した20W以上の充電器を用意すれば、まず必要な出力は満たせます。
そこへ100Wの充電器をつないでも、100Wでスマホが充電されるわけではありません。
一方で、高出力の充電器をスマホへ使うこと自体が、すぐに危険という意味でもありません。
USB PDなどでは、充電器と機器が対応する条件の範囲で電力をやり取りします。
65Wや100Wという数字は、充電器が出せる最大能力です。スマホへそのまま最大出力を押し込む数字ではありません。
ではスマホには何Wの充電器が必要?
スマホ用の充電器を選ぶときは、最初にスマホ側の仕様を確認します。
見るのは、
- どの急速充電規格に対応しているか
- どの程度の充電出力に対応しているか
です。
そのうえで、スマホが必要とする出力を満たす充電器を選びます。
たとえば、スマホが20W前後の充電に対応しているなら、必要な充電規格に対応した20W以上の充電器が候補になります。
30Wの充電器でも構いません。
65Wの充電器でも利用できます。
ただし、スマホの充電だけを目的にするなら、65Wだから20Wの充電器より大幅に速くなる、という考え方ではありません。
まずスマホに必要なW数を確認し、それを満たす充電器を選ぶ。
これが基本です。
スマホより高いW数を選ぶ意味もある
スマホの充電速度だけを考えれば、必要なW数を満たしていれば十分です。
それでも、あえて高出力の充電器を選ぶ意味はあります。
たとえば、
- タブレットにも使う
- ノートパソコンにも使う
- 複数の機器を同時に充電する
- 将来ほかの機器にも使いたい
という場合です。
スマホでは20W程度しか使わなくても、ノートパソコンではもっと大きな電力が必要になることがあります。
1台の充電器を複数の機器で使いたいなら、65Wなどの高出力な充電器を選ぶ意味が出てきます。
複数ポートの充電器では、2台以上を同時につないだときに出力が分配される製品もあります。
この場合も、充電器全体として余裕のあるW数を選ぶ理由になります。
つまり、
スマホだけを見るなら必要なW数を満たせば十分。ほかの機器まで含めるなら、より高出力な充電器を選ぶ意味があります。
手元の充電器ではどこを見ればいい?
新しい充電器を買う前に、今使っている充電器を確認してみるのもおすすめです。
充電器の側面や底面には、小さな文字で出力が書かれています。
「OUTPUT」や「出力」と書かれている部分です。
そこに、
5V=1A
9V=2A
などの表示があります。
VとAしか書かれていなければ、掛け算すればW数を確認できます。
最近の充電器なら、「最大20W」「最大30W」などと分かりやすく表記されている製品もあります。
USB PD対応製品なら、「PD」「Power Delivery」などの表示も確認します。
手元の充電器を見てみると、スマホを買い替えたあとも、かなり昔の低出力な充電器を使い続けていたということもあります。
充電が遅いと感じているなら、まずここを確認するだけでも原因を絞れます。
見るべきなのは、充電器が最大何Wまで出せるのか。そして、自分のスマホに必要な充電方式に対応しているかです。
充電器はW数だけで選べばいいわけではない
ここまでW数を見てきましたが、W数だけが合っていれば必ず急速充電できるわけではありません。
スマホと充電器が、同じ急速充電規格に対応している必要があります。
USBケーブルも、必要な電力に対応している必要があります。
たとえば充電器に十分な出力があっても、必要な充電規格に対応していなければ、期待した速度で充電できないことがあります。
ケーブルが対応していない場合も同じです。
そのため、充電器を選ぶときは、
- スマホが必要とするW数
- 対応する充電規格
- 組み合わせるケーブル
を確認します。
W数は重要ですが、W数だけで充電性能が決まるわけではありません。
まとめ|スマホに必要なW数を満たせば十分
充電器のW(ワット)は、充電に使う電力の大きさを表します。
数字が大きい充電器ほど、大きな電力を供給できます。
ただし、スマホ側にも受け取れる電力の上限があります。
そのため、20W程度まで利用するスマホへ65Wや100Wの充電器をつないでも、その数字どおりの電力で充電されるわけではありません。
反対に、スマホが急速充電に対応していても、充電器の出力が小さければ、充電器側がボトルネックになります。
充電器を選ぶときは、
- スマホが対応する充電出力を確認する
- そのW数を満たす充電器を選ぶ
- 必要な充電規格にも対応しているか確認する
という順番で考えると分かりやすくなります。
ノートパソコンやタブレットにも使いたいなら、スマホに必要なW数より高出力な充電器を選ぶ意味があります。
しかし、スマホの充電速度だけを考えるなら、単純に一番大きな数字を選ぶ必要はありません。
スマホ用充電器は、最大W数の大きさを競って選ぶものではありません。
自分のスマホが必要とするW数を満たしているかを見るのが基本です。
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